【旅行記】東京九州フェリー『それいゆ』(ツーリストA)乗船記(横須賀→新門司)

旅行記

2021年7月1日に、横須賀と新門司を結ぶ東京九州フェリーが就航しました。
今回東京九州フェリー『それいゆ』にて横須賀から新門司まで乗船しましたので、そのときの様子をゆるっと紹介します。


【旅行記】東京九州フェリー『それいゆ』乗船記【前編】 – ひかりの軌跡
上記では、新しくできた横須賀新港の様子などについて書いています。
乗船までの様子について書いていますので合わせてどうぞ。

エントランス

エスカレーターを登って船内に入ると、木目調で温かみのある空間が広がっていました。

こういった吹き抜けを見ると改めて大型の旅客フェリーに乗ってることが感じられるとともに、非日常を味わっている実感と、それに伴う高揚感が得られて好きです。
また、運行開始直後だったので綺麗なのは当然ですが、新品の香りが非常に心地良かったです。

また、乗船時には記念品をもらいました。中身はクリアファイルとお菓子と横須賀市の紹介パンフレット。私が乗ったのは運行開始2日目ですが、『それいゆ』が新門司港に向けて出港するのは初だったからもらえたのかな。お菓子は船内で早速いただきました。

船室『ツーリストA』の様子

今回乗船した『ツーリストA』は東京九州フェリーの中で最もリーズナブルに乗船できる等級となっています。

上下段を互い違いに配置し、ロールカーテンで仕切ることで
プライベート空間も確保されたベッドタイプ。
ベッドごとにボックス・コンセントが設置されており、
リーズナブルな価格で快適な船旅をお楽しみいただけます。
(ホームページより引用)

↑ホームページに記載されていた内容がしっくりきたのでまるっと引用。w

一番下の等級とはいえ清潔感があって綺麗なのは勿論、カーテンを閉めることでプライベートも確保できる空間となっています。
絶対に個室じゃなきゃダメという方でなければ十分な空間かと思われます。

ベッド内部には照明とコンセントとUSBがまとまって配置されていました。
コンセント・USBどちらもあるため、持っている機器によって柔軟に対応できます。これはありがたい。

また、照明の下にはボックスが小物を入れられる空間があります。
小物類をバッグの中に入れると取り出すのに少し時間がかかったりするので地味にありがたい。

ちなみにコインロッカーもあるので貴重品などはこちらに入れることができます。
しかも入れた100円は後で返却されるタイプで優しさを感じます。

横須賀新港を出港


23:45、定刻通り横須賀新港を出発しました。ここから約21時間かけて九州・新門司港へ長い旅行が始まります。

このときは大雨のため甲板に出ることはできなかったため、船内でおとなしく夜食を食べて過ごしました。自分はそこまでお酒が好きなわけではありませんが、船内で飲むお酒は結構好きだったりします。

船内風景:吹き抜け

ここからはツーリストA以外の船内の様子を載せていきます。

吹き抜けの上部のあたりの様子。最上階には大浴場があります(後述します)

さらに別の位置から撮った吹き抜け。改めて船の中ということを忘れるような開放感です。
中央にはエレベーターがあり、足の不自由な方も快適に移動できます。ここで唯一気になったのは「○階です」の音量ですが、うるさすぎて不快というほどではないです。

また、船内には至る所にひまわりの模様があり見ていて楽しいです。これは船名が「それいゆ(ひまわりの意味)」だからですね。

乗船記念のうきわもありました。

船内では船の現在地をディスプレイで確認することができます。
このときは出港から1時間経っても東京湾から出てないのか……とちょっとびっくりしました。
この日は2:00近くまで船内でのんびりした後、眠りにつくことにしました。

翌朝

目を覚ますと静岡・愛知・三重を過ぎて紀伊半島沖を航行していました。
船は多少の揺れこそありましたが、睡魔には勝てず、すやすや眠ることができました。

この日の天気は雨のち曇りといったところ(多分)で、夜に比べて揺れは少なかったように感じます。

自室で過ごす人が多いようで、これらのスペースは結構空いていました。

船内レストラン

お腹が空いたため船内レストランに向かいました。

船内は空いている席に各自座る形式となっており、各座席にはタブレットが置いてあります。

朝食


朝食に選んだのはよこすか海軍カレー。出発地が横須賀だったことからチョイスしてみました。お値段は700円と、船の中にしてはお安く食べられました。

昼食

昼食はあまりお腹が空かなかったのでレストランは使わず、売店にあったよこすか海軍カレーラーメンを食べました。

確かカップ麺は220円くらい。結構うまかった。

夕食

お昼をカップ麺で済ませたところ17時過ぎにお腹が空き、18時前にレストラン入りしました。

夕飯はハンバーグセットをいただきました。こちらは値段は忘れましたが、船内とは思えない価格だったと思います。美味しかったのでヨシ!

ハンバーグを食べているときに高知の最南端、足摺岬(あしずりみさき)を通過しました。
海上から拝めるのはなかなかレアなのでは??(多分)いつか訪れてみたいです。

また、このフェリーではBBQができるそうです。このときは悪天候のためやっていませんでしたが、いつか友人とBBQしたい…!

自販機

話は変わりって船内で地味に気になるのがお茶やお酒などの値段。
船の中のため、どうしても価格もお高くなってしまうのが普通ですが……


結構安い。某フェリーでは淡麗が300円だったので今回もそのくらいかなと思いきや、東京九州フェリーでは船内でもコンビニと同じくらいの値段で買えます。
カップ麺もコンビニ価格で買うことができるため事前に買いだめしておく必要もなく、船内で冷えた飲み物を買えます。とても良心的

ネットワーク事情

また、船旅において気になるポイントの1つにネットワークがあります。
圏外の環境を活かしてのんびりしたり、本を読んだりするのも船旅の楽しみだとは思っていますが、通信できるに越したことはありません。
沖合いに出るとどうしても圏外になることの多い船旅ですが、東京九州フェリーにはFree Wi-Fiがあります。

繋ぎ方は簡単で、Wi-Fi選択画面でCruising_Wi-Fiをタップするだけ。すると上のような画面に遷移し、接続できます(1回につき30分間接続可)

船内案内のディスプレイにも接続方法が記載されています。

ちなみに通信速度のテストはできませんでした。体感では早くはなかったですが、通信できるだけでもありがたいです。

また、1日に接続できる回数に上限があります(5,6回くらい。超過後は上のような画面が出ます)
外洋に出なければ船の場所によっては4G通信できたりするのでずっと圏外ということはなかったですが、注意は必要かも。

展望大浴場

紹介が遅くなりましたが、東京九州フェリーには大浴場がついています。
流石に中の写真は撮れなかったですが「ここ本当に船???」ってなるくらいには良いです。
どのくらい良いかというと、フェリーの風呂が全乗り物の中で1番快適と思うくらい。


公式ホームページより引用

移動しながら全裸になるだけでも非日常ですが、船上の湯船から眺める移りゆく海の景色や夜景はぜひ実際に体験してほしいです。
大浴場なんてビジネスホテルでも無いところは無いので、温泉や大浴場好きには特にオススメ。


公式ホームページより引用

中でも特徴的なのは露天風呂があること。

海風を感じ、自然が織りなす景色を眺めながら、
洋上の露天風呂でほっと一息。
至福のひとときをお過ごしいただけます。

上記はホームページからの引用ですが、まさにその通りで、船で海風を浴びながら眺められるのはなかなか貴重な体験だと思います。
船の中なので波のようにざぶざぶ揺れるのも船ならではで楽しいです。
ちなみに私は2回入りました。昼の12時くらいは貸切状態で入れて最高でした。

新門司港到着&下船


ここまで船内の様子について語ってきましたが、早いもので気がつけば辺りは暗く、そしてゴールの新門司港に。

定刻通りの21:00に着岸しました。

それにしても立派な船です。
このあと私は門司駅・小倉駅行きの無料のバスに乗って小倉駅近くの宿に向かいました──。
ありがとう東京九州フェリー!ありがとうそれいゆ!

酔い止めは効かない?

東京九州フェリー関連の記事やツイートを見ると、「酔い止めが効かない」とか「船内は阿鼻叫喚!」といったものが散見されました。
原因としては就航初日の荒天があると思いますが、そもそも悪天候時の船は揺れますし、これらはアクセス数稼ぎが目的だろうと思っています。
酔い止めが効かないといった話は体質の問題もあると思うので何とも言えないですが、酔いやすい方はこの航路関係なく船旅はオススメしません(もしくは短距離の航路、例えば高松〜小豆島などのフェリーに乗ってみるのが良いと思います)

まとめ

以上で初めてのフェリー乗船記は終わりとなりますが、詰め込みすぎて何言ってんのか分かりづらい記事になってしまいました。スミマセン。
実はこれでもまだ紹介しきれてないですが、一言で言うとかなりオススメってことです。
新幹線や特急、飛行機であればあっという間に着くとは思いますが、もし時間があるなら船旅はとてもオススメです。

新たにできた関東〜九州の航路、ぜひ乗ってみませんか?

https://twitter.com/HinoHikarinn